前前職で結構有名なコンピュータ会社の研究職やってた。
キーワード「コンピュータ」「研究職」でわかるように男所帯
そんななか、部下に女性が入ってきた。
優秀、真面目、性格良いと良い部下だったんだけど
正直、とても田舎くさい垢抜けない恰好。
なんか典型的なオタクのようなもさっとした髪形をしてた。
で、あだ名がモサ子となりそうだったので、さすがに
女性だし可愛そうと思って、髪はもふもふでもあったので
上司顔で「もふもふ」と変えてもらった。
本人は、そのやりとりも含めて気に入ってくれてたのか
自分に懐いてくれてたと思う。
そのもふもふ、休日におしゃれな街を歩いていたら、街中で
美容院のバイトに声をかけられ、モデルになって欲しいと頼まれたらしい。
その美容師、まあ雑誌の裏によくある、使用前/使用後的な
サンプルに載せようとしたスカウトだったと思うが、
あらびっくり、とんでもない美少女に変身してしまった。
アラサーとまではいかないけどそれなりの年なのに
美「少女」と言ったのは、まさに見た目がそうだったから。
そしてその数週間後、芸能プロダクションからスカウトをうけたらしく
(その美容室とつながってたらしい)会社辞めてアイドルデビューした。
....17歳新人デビューって、干支一回りはやり過ぎだろう。
結構売れて、CMとかにも出てた。
で、その年齢をどうやって誤魔化すのかとおもっていたら
一発屋とまではいかないけれども、数年で聞かなくなったので
良いタイミングで売れなくなったんだと思う。
ウィキペディアみてみると、いまだに生年月日誤魔化してる。
やっぱアラサーでひらひらドレスと
18歳の先輩に
「○○ちゃんって若いのにしっかりしてる」
と言われるのはなかなかつらかったそうな。
あと、コンピューターが大好きな記者とかプロデューサーとかに
語られることとかも、なかなか忍耐力が必要だったとのこと。
(本人専門家だったし)
逆に、枕とかいぢめとか先輩後輩とかの芸能界にまつわる厳しい世界とかは
まるでなかったらしい。
プロデューサーとか局の人もいい人だったとのこと。
怖い師匠とか御大とか言われた芸能人も、TV局の人もみんな
優しかったらしい。
本人が、うちの会社でも浮くほど真面目で一生懸命だっただから
ノータッチだったのかもしれない。
本人に迷惑かけるから、誰にも言えなかった秘密。
さすがにずいぶんと時間がたったので気づかれないだろうと
地面の穴に
「王様の耳はロバの耳!」
と言いたくなってので投下した。