帰省してきた兄のネタでも仕入れようと兄嫁と話したところ、実は兄嫁がスレタイだった
結構削ったけど長くなった
兄から「結婚するかも」と紹介されたときが兄嫁との初対面
若いなぁ美人だなぁ…と思ったのが第一印象
そこで兄嫁の年齢を聞いたら、兄が犯罪者扱いされる年だった、若干引いた
落ち着いた雰囲気で実年齢+5歳くらいに見えてたから余計に驚いた
遊んでそうなギャルギャルしい子だったらまだわかるけど、見るからに清楚なお嬢さんて装いで、本当に色々と心配になった
最近久しぶりに彼女が出来たとは聞いていたが、当時、付き合って3ヶ月で結婚を前提にした挨拶というのも混乱した原因だと思う
付き合ったきっかけは、兄職場のアルバイトに入った兄嫁が、兄に一目惚れして猛アプローチをかけて、兄を落としたらしい
次に心配になったのは、まさか子供が?ということ
センシティブな話だけれど、聞かないわけにはいかなかった
それは兄嫁が自分でキッパリ否定
その後もふたりに色々と質問責めみたいな形になった
それらに対して、幸せオーラ全開で凛としてハキハキと答える美人で若い兄嫁に、父も母も、あろうことか私旦那もすっかり絆されて、会ってたった2時間で陥落
過去に女性関係で痛い目を見て、全く結婚願望無しだった兄が結婚する気になったのは歓迎だけど、兄嫁の年齢と兄との年齢差やら世間体やら、何よりそういった常識がまるきりふっと抜け落ちてる感じがすごく違和感があった
でも、兄嫁、両親共に非常に良い雰囲気の中では何も言えず、ひとり不安な気持ちだったのを覚えてる
初めは緊張していたように見えたけど、年齢以上にしっかりしているし、会話を重ねると言葉の選び方から頭が良いこともわかる
会話中のさりげない気遣いも上手だし嫌味がないし、何より本当に幸せで嬉しいってのが見ていて伝わってくる
私も陥落した
結局、「あの兄だしなぁ…」というのが当時の私の結論、感想だった
後日、兄嫁ご両親とうちの両親が顔合わせした時には、うちの両親は兄嫁を褒めちぎり、兄嫁両親は兄を褒めちぎっての双方共に大変円満な雰囲気で終始したらしい
兄嫁家族には先に挨拶済みで、それどころか「絶対に逃がさない」というくらいに気に入られて、外堀があっという間に埋まってしまって、兄も観念したということで、そのまま結婚についてはトントン拍子で話がまとまっていった
で、前置きが長くなりましたが、兄嫁の何がスレタイかっていうと兄嫁からのぶっちゃけ話で、初対面の頃に感じてた違和感の正体がわかったような気がするから
その頃から自分の見た目が整っていること
その上で「こういう表情でこういう言葉を言えば大人はこういう反応をしてくれる」というのをはっきり自覚していたこと
そういう望む結果のために習い事もお勉強も完璧にこなしたという話
大人向けの言葉や異性向けの表情、同性と付き合うときの言葉や話題など、幼稚園児の考えることではないだろうに…
しかも意識して努力して結果も出してたとか、もうね…
兄も昔から天然で同じようなことをしていたが、高校生の頃からか、自分のよくわからんコミュ力をなんとなく理解した上で悪用?して、女性関係が大変だらしないダメクズ野郎になった
結末としては、何度か命の危機とメンヘラ被害に遭って女遊びはキッパリやめた
女性恐怖症とまではいかないが、結婚願望皆無のインドア趣味と仕事に生きる人になった
この頃の事があって、いまでも兄に対してすげーと思うことはあっても、尊敬するような気持ちは一切ない
話を戻して、兄嫁の方はそのままその後も順調に育っていった
小学校中学校の頃のエピソードも聞いたが割愛
そして、兄嫁は高校生になり、ここでかなり悪質なストーカーを引き当ててしまった
「ボンボン育ちの勘違い野郎」とは兄嫁談
兄嫁親族も巻き込んでの騒動となってしまったらしく、そこで兄嫁は自らの技能をフルに使って、とある巨大な大人の力を利用してストーカーをその一族ごと黙らせて解決
この辺は結婚挨拶のとき、ストーカー被害に遭って、解決はしたけど地元に居づらくなったのでこちらの地方に来た、という風に聞いていた
うへぇ、美人は美人で大変なんだなぁ…と呑気に聞いてたよ…
少し詳しくは聞けたけど、兄嫁からあまり具体的なことは知らない方が良いと釘を刺されたので、ストーカーのその後とか、実際どのような方法、伝手でストーカーを封殺したのかは正直なところ答えはわからない
その後は以前聞いていた通り、兄嫁はそのときの影響で一時的に地元を離れなければならなくなって、高校を中退、兄嫁両親と引っ越ししてこちらの地元に来た
そして、兄との結婚を機に兄嫁両親は地元に帰り、兄嫁の妊娠の際には兄夫婦も兄嫁の地元に移り住んだ
ただ、先のストーカー事件の時に、兄嫁は自分のスキルで出来ることと出来ないことの限界が見えてしまった
「人を自分の思うように動かすことは出来るけれど、その人自身を変えることは出来ない」という結論になったらしく、兄の「無自覚に人に好まれる行動をして良い影響を与えて、自分の利益にする」部分に魅かれたという
高認のための学校に通いながらバイトを始め、そこで兄と出会った兄嫁は、結婚するならこの人しかいない!と思い、すぐに行動を開始
まず最初にしたことが両親の説得から
人間不信、男性不信気味だけれど、バイト先に気になる人、尊敬できる人が出来たと頻繁に兄のことを話題に出した
兄嫁両親自身の口から兄嫁に対して、恋愛感情の自覚を促すようになるまで、それほど時間は掛からなかった
実際、その時の兄嫁には恋愛という感覚はなく、絶対に成し遂げなくてはならない目標と考えていたので、「これが恋愛かぁ…」と目から鱗だったという
私はちょっと違うかもと思った
もちろん、兄と兄嫁がいる職場内も2人が付き合うのを後押しする雰囲気で包囲網を構築
特に兄の女性事情も知っている社長夫妻と古株のパートのおばちゃんたちをガッチリ味方につけて、「信頼する大人からの意見」で兄を崩していったのが効果的だったらしい
そして、兄嫁に言い寄ってフラれストーカー化していた男性を、踏ん切りのつかない兄への最後の一押しに…
バイト終わりの兄嫁を待ち伏せしているストーカーから守ってもらうという形で兄に自宅まで送ってもらい、兄嫁両親からは最初から好感度MAXで受け入れられた
この家族公認の力は大きく、この辺りでようやく兄も諦めた模様
兄は最初からこうした兄嫁の裏の部分をほぼ見抜いていて、それでも尚、全部わかった上で受け入れて、いまも愛してくれている
と、思い切りノロケられ、兄嫁は話を締めた
確かに兄と同じように人タラシであるのは間違いないんだけど、聞けば聞くほど少しサイコパス味が強いというか、なんというか…
違和感の正体は多分ココなんじゃないかと…
でも、兄のコミュ力の使い処を兄嫁がコントロールしてくれるのであれば確かに最強なような気もするなぁと思った
事実、兄嫁の尻に敷かれている兄一家は幸せそうだ
兄が「やべーやつに捕まった」と笑顔で言っていた意味がようやく理解できたような気がした
今回、兄嫁が私に身の上話をしてくれた理由は、兄に対して耐性のある私なら、兄嫁の裏の顔を知ってもあまり驚かないだろうと思ったから
いやいや、すごくビックリしたし、今もかなりビビってるよ?
でもまあ、あの頃の兄を口説き落とした人だしなぁと割とすんなり受け入れられた
という私の心の中の機微まで読み切ってたのは言わないでくれても良かったよ…
心の中を読まれるとか、実際に目の前でされるとかなり怖いね…
兄嫁、本当に頭が良い
特に観察力、洞察力が突き抜けてる
ただのコミュ強と思ってた兄の特性やらをわかりやすく言語化してくれたり、兄嫁の技能を惜しみ無く使ってくれたお陰でうちのフシアナーズ(両親・私旦那・私息子)は兄嫁ちゃん!兄嫁ちゃん!と兄嫁大好きで、嫁姑義実家問題など皆無
昔から兄のコミュ力の影響に巻き込まれて、兄嫁とも少し距離を置いていた私でさえ、実際の好感度はかなり高かったし、裏の顔を知った今でさえ、警戒心とか猜疑心みたいなものを持てないのが特にすごいと思う
これは私もコントロールされているってことなんだろうか…?
兄や兄嫁と違って平々凡々な人生を歩んできた私からすれば、兄のコミュ力も兄嫁の生き方も衝撃的なのでこのスレに投下